京の森をまもる

京の森をまもる「森林文化協会」

「京都市森林文化協会」は平成4年11月に設立され、平成25年4月に公益認定を受けました。公益財団法人として「森林の持つ公益的機能を高度に発揮させるため、森林の保全及び整備を行うとともに、自然と調和した森林文化の継承及び発展を図り、農林業を生かした地域の振興に寄与すること」を目的として、さまざまな事業を実施しています。

お知らせ

おもな事業内容

寺社や住宅地の裏山にある危険木・不用木の伐採や、防災面・景観面に高い機能を発揮する広葉樹の森づくり、京都生まれ京都育ちの「京の苗木」販売、森林体験や森林環境教育実施のサポートなど、法人、個人問わず承っております。
また、森林の現況調査や公益的機能を発揮させるための森林施業の企画立案、企業CSR活動のご相談なども承ります。

課題を抱える森林

シカの食害

シカ(ニホンジカ)は近年国内で爆発的にその数を増やしています。シカが生息している地域では、シカが好む植物は食べつくされ、残された数種の植物だけで森林が形作られます。このような森は植生が単純なため生息できる動物の種数も限られ、生物多様性が極めて低く、防災上・景観上も好ましいとは言えない森となっています。

伝染病(ナラ枯れ・マツ枯れ)の蔓延

京都の山は燃料の採取など人の生活によって維持されてきており、燃料革命以降、人が山に入らなくなったため植生が大きく変化しています。また、1970年代からはマツノザイセンチュウを原因とするマツ枯れが、2010年頃からはナラ菌を原因とするナラ枯れといった伝染病が蔓延し、多くの大径木が枯死しました。

気象災害の激甚化による風倒木や土砂災害の頻発

平成30年台風21号に代表されるように、近年、気象災害が激甚化しており、森林においても風倒木や土砂災害が頻発しています。特に放置された人工林では被害が著しく、面的に風倒木が発生した箇所では二次災害の恐れも強く、速やかな復旧が必要です。

さまざまな取り組み

美しい京都の森を後世まで残すために、地球温暖化防止や景観形成等、公益的機能の高度な発揮を目的とした森林の保全・整備、「山村都市交流の森」等,京都市の施設の管理運営、森林の保全及び整備の担い手育成並びに指導・助言など、さまざまな取り組みをおこなっています。

  京都の森をまもり、はぐぐむ

森づくり事業

「京の森づくり」とは単に京都の森林の整備を指しているのでありません。
防災面・景観面にすぐれた機能を発揮する,京都発の新しい森づくりの方法を「京の森づくり」と呼んでいます。落葉広葉樹を中心とした、四季に彩りがあり、土砂災害や風倒木被害の少ない森を作っています。

  森林に親しみ、森林文化に触れる

交流の森等管理事業

左京区花背にある「山村都市交流の森」を管理運営しています。年間を通じて楽しめるイベント事業や多目的ホール「森愛館」の管理運営を一体的に行うことで魅力ある施設として多くの来園者を迎えています。
京都市では唯一の国定公園第1種地域である「八丁平」湿原を擁する久多市有林の管理も行っています。